旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
最悪だけど近付く体温
翌日の気分は最低だった。
朝から皆藤さんはとても無口で、私は眠りが浅くてイライラしていた。

おまけに会社へ着くと克っちゃんはムスッとして不機嫌そうだし、桂さんはそんな私達を見て、「何かあったの?」とワクワクしながら問い掛けてくる始末で___。


(こういうのを天中殺と言うのかな)


何もかもがまるでダメな感じの日。
そういう時って、何をやっても全て上手くいかないんだよね…と思いながら現場へ赴き、黙々と働いてさっさと退社した。


いつもよりも早い時間に帰宅したのには理由があった。
昨日買ってきた玉砂利を敷く為に、天然石の敷石を掘り起こし、別の場所へ移動する必要があったんだ。


それをしないと玉砂利も敷けない。
だから私は軍手をはめ、日差しよけの帽子とサングラス、それに長袖のシャツと首にはタオルを巻いて汗を避けた。



「よしっ、やるか」


出来るだけ数をこなそうと頑張って石を掘り起こす。
なるべく移動させる石は少なくしたいと思いながら、あれこれ考えて作業してた所為だろう。


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