白拍子と夏日の風鈴。
ある夏日に。
あたしはゆいだ。

祖母に会いにいく。

バリアフリーの介護施設だ。
あたしの祖母は「たえ」という。

バスに乗る。
スマホ。

夏日だ。

と隣の品のいいブラウスの女性がスイカを食べている。

「スイカ?」とあたし。

「そうです。
スイカです」と女性。

「どちらさまでしょう?」

とあたし。

名刺が手渡される。
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