俺様女王様幼なじみの恋愛模様
一難去ってまた一難
文化祭から二週間、
あと少しで夏休みだというときに
嵐は突然やってきた。
「ねぇ、阿久津さん
放課後どっか行かない?」
「行きません。」
「なら、明日とかは?」
「毎日予定いっぱいです。」
これ、会話の相手誰かというと
「渡辺君、いい加減にしてくれない?
毎日毎日しつこいんだけど。」
そう、劇で王子様役を務めた渡辺君なのです。
あの文化祭以来
何故か毎日放課後デートの誘いを受けている。
この彼の行動に驚いているのはもちろん
私だけじゃない。
「ねぇ、あれなんなの?」
「知らないよもう~。
こっちが聞きたい。」
きょとん顔で話しかけてきたのは明穂で
その後ろから続いてきた竜も
「今までそんな素振り見せなかったのにな。」
と不思議がってる。