ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「スカイヴェン国の豚肉は、とても美味しいですね。ベーコンの端っこを野菜スープに入れればブイヨン要らずの美味しいスープになるし、豚肉の端の切り落としを豚汁に入れると、濃い旨味が出るし。料理しがいがあります」

 嬉しくてにこにこしながら、エリナは手際よく料理をしていく。

「さて。豚の生姜焼きは、この万能タレがあれば簡単なんですよ」

 エリナは、醤油とみりんと酒を合わせて煮立てて、余分なアルコールを飛ばして瓶に詰めた。ミメットは、買ってきたノートに材料と手順をメモしていく。

「ミメット姉さん、これを保存庫に入れておけばいつまでも腐らないんですよね?」

「うん、魔石の魔力で時間が止まるからね」

 ものすごく便利な効果だな、とエリナは思った。
 ただ、この保存庫はあまり大きなサイズでは作れないらしく、ギギリクの集めたスパイスと万能タレの瓶を入れたらもういっぱいだ。

「次からは冷蔵庫保存にして早めに使い切ればいいと思います。いろんな料理に応用できるから、すぐになくなると思うんですよ」

 エリナは、薄く切った豚肉に万能タレとおろした生姜を絡めた。

「味が馴染んだら、フライパンで焼いて出来上がりです。千切りのキャベツとトマトを添えて、さっぱり仕上げようかな。本当は炊きたてのごはんを添えたいところなんですけど、それはまた後のお楽しみにしましょうね」

「炊きたてのごはん、ね。きっと美味しいものなんだろうなあ……」

「はい、すっごく美味しいんですよ!」

 エリナは(ごはんが炊けたら、おにぎりや炒飯なんかも作れるし、楽しみだなぁ)とにこにこした。
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