明日は明日の恋をする
貴方の幸せを願うから…
一方、車内では…

「今日は進藤さんのマンションに帰るの?」

「あぁ。ナオトが酒飲み過ぎて、理性を保つ自信がないって言うからな。」

久しぶりに進藤さんとプライベートの時間を過ごせる。ただでさえお酒でテンション上がっているのに更に気分が良くなった。

「ねぇ、このままどこか行きたい。」

「こんな時間にか?ドライブくらいしか出来ないぞ。」

「うん、ドライブ行こう。」

こうして私の我儘で夜のドライブに行く事になった。進藤さんは運転しながら行き先を考えているみたいだ。

そして、私がドライブに行きたいと言ったのには少し理由がある。進藤さんに話したい事があるからだ。ただ、話をする為には私の頭の中を整理する必要があった。進藤さんとのドライブを楽しみながらも私は考えをまとめていた。

「目的地はここでいいか?」

しばらくドライブをした後、進藤さんが連れてきてくれたのは夜景が綺麗に見えるところだった。夜風に当たりながら、少しの間綺麗な夜景を眺める。

「飲み会は楽しかったか?」

「うん、楽しかった。マイさんとも仲良くなれたし。」

「マイさん?…あぁ、鈴里さんか。良かったな。」

この話の流れに乗って話すしかない。私は幸せな日々を過ごしながらも考えていた事があった。自分の手で拳をギュッと握り、話を切り出す事にした。

「えへへ、お酒もいっぱい飲んできちゃった。だからね、今なら何でも言えそうな気がする。」

景色を見ながら話していたが、クルッと進藤さんの方を見て私はにっこり微笑んだ。

「進藤さんさ、何となく美玲さんとの結婚がいつ頃になるか予想ついてるんじゃない?」

「…知りたいのか?」

やっぱり予想ついてたのか。進藤さんは言いたくなさそうな表情をしているが、私は真っ直ぐに進藤さんを見つめて答えを待った。
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