2人のあなたに愛されて～歪んだ溺愛と密かな溺愛～

あなたがいる夜

今日は、バイトが休み。


とにかく私は、言われた通りに、数日分の荷物を準備した。


バッグに必要最低限の物を詰めながら、いろいろ考えた。


『本当に今日から一緒に住むんだ…全然、実感わかないよ…』


あんな、超イケメンの樹さんと、2人きりで同じ部屋にいるなんて…


しかも、毎日。


でも、ルームシェアだよね、ルームシェア。


ただのルームシェアなんだから。


そんな風に、昨日から、自分に何度も言い聞かせてるけど…


やっぱり、気持ちは複雑だった。


とりあえず、荷物はまとまった。


部屋を片付けて、掃除もして、しばらく留守にするから、全部の戸締りも確認した。


まだお昼前、時間もあったから、私は、買い物に行くことにした。


パジャマと靴下を買いたくて…


毎日、トレーナーとズボンで寝てるし、そんな可愛げのない姿、ちょっと樹さんには見せられない。


その辺、私は、女性としての努力を怠っていたかもしれないな。