お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。
欲しいなんてずるすぎる。



「え、何もう1週間以上もマンションのほうに帰ってなくて、実家から学校に通ってるの?」


「うっ……」


もう6月の中旬に差し掛かる頃。
そろそろ衣替えの時期ともいえるくらいになってきた。


最近いつもよりギリギリに登校しているので、心配した沙耶が聞いてきてわけを話した。



実は千里と出かけて、暁生先輩を見かけたあの日からマンションに帰りたくなくなって。


もし帰ったとしても、先輩の顔が見たくなくて、接したくなくて。


そしてなぜか結果として、学校が遠いから一人暮らしを始めたのに、今は実家に帰るという意味のわからない状態になってしまった。


「しかも実家に帰ってる間はほぼ毎日幼なじみくんに送り迎えしてもらってると?」


「そ、それは……千里が勝手にやってるだけ……だもん」


しばらく実家から通うって言ったら、千里が送り迎えするって言い出すから。

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