愛というもの~哀しみの中で~
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目からは涙が溢れて止まらなかった。
そんな私をあのまぶしい笑顔で見つめてくれた。

「ヘヘッ、じゃあさ、早速カップルっぽく大吾って呼んでよ。俺も茉莉って呼ぶ!そして時間が合うときはデートしよっ!何がしたいか考えといて。」

そう言うと私の手を引いて私の家へと歩き出した。
私は涙が止まらなかった。
今が今までの人生で一番幸せだった。このまま家に着かず手を繋いで歩けたら良いのにって思った。

「芹沢さんの家ってここから近いんですか?」

「大吾!敬語ももう禁止!○○区。茉莉の家の近くのバス停からバスに乗って30分くらい。昌もいるからなぁ。うちにも来たい?散らかってるけど…」

この時間からバスに乗って帰ってたんだ。
てっきり徒歩圏内かと思ってた…

「いえ、あっ、う~んと、徒歩圏内かと思ったから…私学校近いしもう送ってくれなくて大丈夫!今まで気づかずにごめんなさい。」

「明日は?なんのバイト?」
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