三日間の幸福
「うそ・・・」

二人揃ってそう呟いた時だ。

ドンという音すら聞こえそうなほどの大きな衝撃。
ホテル全体が下から突き上げられた。

そして次の瞬間にどこからともなくガタガタガタガタという音。

「大きいな。」

隆之が布団に潜る。
私もどうすればいいのか身動きを取ることができない。

ドンドンと下から突き上げられるような縦揺れ。
ホテルがガタガタと音を立てる。

そして突然、パーンと真っ暗になった。
部屋を薄暗く照らしていたブラックライトも全て消える。

停電。
真っ暗。

あ、これはまずい。

ドンドンと揺れる中、ガターンガターンと何かが落ちる音がする。
きっとお風呂場のシャンプーボトルが落ちたんだろう。

ジリリリリリリリリリとホテルのどこかで鳴ってる。

街全体が揺れている。
至る所で音が鳴る。

ホテルがポキッと折れそうだ。

真っ暗な中で揺れと音だけ。

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