逃げる彼女に甘い彼 ~my sweetheart~
近くなる距離
いきなり彼が訪ねてくるとは思わなかった。
同じマンションだけど、お互いの家には行ったことはない。

扉を開けると、怒ったような顔をしていてビックリしたけど、
部屋へ通したら彼はすごく優しかった。

きちんと話をしたかったけど、そんな気力がなく気づいたらベッドへ寝ていて。

起きたら、優しく包み込んでくれた。
いつも一緒だよと言ってくれた言葉が嬉しかった。

彼が作ってくれたお粥をいただいた。
ここ数日ほとんど食べてなかったので、美味しくって気持ちが暖かくなった。
かなり塩っぱかったけど、内緒だ。


食べるのを見届けると、また、明日くると言って、自分の部屋へ帰っていった。
それからまた眠った。
ひたすら眠り、翌朝スッキリ目覚めた。

シャワーを浴び、今日一日をどうするか。
何もする事がなくなって、戸惑う。
家族にも報告しないとな。

するとメールがきた。
蓮さんだ。
焼きたてパンを買ったから持っていくと。

「おはよう。起きれたんだな。ランニング途中でパン買ってきた。
一緒に食べよう。」

「ありがとう。どうぞ。」
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