メリークリスマス!
逢いたくて~渉と咲~
「やっぱり大きいね」
「だな。しかも去年よりも大きくなってるように思うのは俺だけ?」
「うんん。私も大きくなって見える。」
咲は庭のもみの木を見上げながら隣に立つ夫の渉に言った。
「だよな。大きくなってるよな。」
このもみの木は去年、渉が植木屋で買ってきた当時の植木屋で一番大きな木だった。
初めて二人で過ごすクリスマスに張り切って2か月も前から飾りつけをしたのがずっと昔の出来事のように感じた。

あれからいろいろあった。

離れて過ごしたこともあった。

でも今は・・・

先の隣で話している渉の腕の中には二人の間に生まれた命が抱かれていた。
優歩。

まだ1歳にならない優歩はパパの抱っこが大好きだ。
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