始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から
お見合い相手は本当に素敵な人
6月だからか…


最近、雨が多い。


気分も少し滅入る…かな。


仕事は、相変わらず忙しかった。


だけど、悠人も、輝くんも…


毎日、お客様と笑顔で接して、頑張ってる。


そんな姿を見ると、私も元気になれた。


昼下がりの時間帯、1人の男性がシャルムに現れた。


自動ドアが開いて、その男性が入って来た瞬間、お待ち頂いてる女性のお客様達の視線が、一気に集まった。


その人は、清潔感があり、爽やかな好青年だった。


『…恭吾さん』


少し驚いたように、そう名前を呼んだ後、私は、数秒立ちすくんでしまった。


その態度に、近くにいた輝くんが反応して、私に言った。


『どうかしましたか?穂乃果さん』


『…あ、ううん、ごめん、大丈夫。ちょっと…知り合いなの』


『…そうですか…』


輝くんは、少し怪訝そうな顔で、目の前のその人を見てる。
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