屍病
神岩様
春瑠さん、未来さんという心強い人達を加えて、私達は音楽室から出て、神社にある神岩様に向かうことになった。


階段を見てみると、ハンマーで叩き潰されたイーター達が、折り重なるように倒れていて。


この全てを三人でやったと考えると、希望さえ湧いてくる。


問題だった武器も、バットと包丁、フライパンかに加えてハンマーが三つも増えたのだから。


これなら、逃げることだけを考えなくても済むかもしれないから。


「ひとつ聞きたいんだけど、もしもその神岩様のところに行って、何もなかったらどうするんだい? いや、こんなことを言ったらなんだけど、何もない可能性の方が高いと思うんだよ」


春瑠さんが、私達に現実を突き付ける。


確かに、もしも神岩様の怒りだとしたら、どうすればその怒りが鎮まるのかわからない。


最悪、神岩様が関係なければ、行く意味すらないのだ。


「それは、行ってから考えましょう。何も行動しなければ、俺達はいずれ死んでしまうでしょうから。音楽室でイーターに耐えながら隠れているのは、もう嫌ですからね」


「そうか。そうだね。何もしないより、何かをした方が良いに決まってる。もしもダメなら、何とかしてこの町を出よう」


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