。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。

*リコSide*



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・☆ リコSide ☆・


晩御飯のときまで何やかんやで色々あったけれど、でも楽しい。


意外と―――


響輔さんと、youの姿を見ても動揺していない。


you……最初現れたときはびっくりしたけど、でも案外いい人だった。進藤先輩の為に作った卵焼きも、結局最後の最後まであたしの手柄にしてくれたし。


「リコちゃんの卵焼きうまっ!」と先輩が嬉しそうにしてるのを見ると、嬉しくて


すぐ傍に居た響輔さんとyouのやり取りがあまり気にならなかった。


てか響輔さん……意外に冷たい??(それで嫌いになったわけじゃないけど)でも全然へこたれないyouも凄いな~


クジ引きで決まったお風呂の順番で、朔羅が入っていくとあたしは残ったメンバーと一緒に買ってきたスイーツを食べることにした。


リビングには龍崎くんとキョウスケさん、youも居て


「お、川上~旨そうじゃん!」と龍崎くんはあたしがビニール袋から出したプリンに早速手を伸ばす。


「何、虎間 戒、あんた今流行りのスイーツ男子ってヤツ?」


youが目を細めて


「俺は流行前から好きだった」と、龍崎くんがブスリと答える。


ふ…不穏な空気…


いつもなら進藤先輩がバカなことや発言して場を和ませてくれるのに~


どうやら龍崎くんとyouは昨日今日って仲じゃなさそうだけど、関係はサイアクみたい。


「他にもあるよ。シュークリームとかワッフルとか…」


何であたしが気を遣わなきゃなんないの…


言いながらあれこれ出しているうちに、


あれ??


そう言えば進藤先輩どこいったんだろう…


周りをキョロキョロ気にしていると


「進藤ならテラスに居るぜ?」と龍崎くんがプリンを食べながらにやにや。


べ、別に!あたしはいつも進藤先輩を探してるわけじゃ……


「先輩にもスイーツ持ってこ」


あたしは近くにあったエクレアを手に取り


「持っていくだけだからね!」と龍崎くんを指さし。『その間にその空気何とかしてよ!』と意味を含ませて。


「分かった、分かった♪ごゆっくり~」と龍崎くんは手をひらひら。


もう!あたしはそんなつもりじゃ……


じゃぁどんなつもり……?



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