Bitter Sweet

策略にハマった私

数学の採点中。


蓬莱蓮斗の解答用紙に丸をつける。


どうか80点くらいでありますようにと願った。


無駄だった。


100点だった。


途中式も完璧。


まるでカンニングしたみたい。


いや、もしかしてカンニングしたんじゃないの?


隣で地理の採点をしている絵梨花も


「蓬莱くん、満点よ、結構難しくしたのに」


「数学も満点だった、応用問題多めに入れたのに」


とんでもない生徒だ…



他の科目に懸けるしかない。


でもどこかで1位であってほしいという思いが心のどこかにある。


成績をつける日に学年会議をしている時。


「1位は蓬莱蓮斗くんですね、さすがとしか言いようがないですね。」


理系科目は100点。文系科目も98点とか99点ばっかり。


天才蓬莱蓮斗…


頭脳明晰、ルックスもいい。


そして少しドS。


蓬莱くんに捕まったな、これは。


成績を改ざんなんてできるはずない。


いや、してはいけない。


こうなったら、なるがまま。


学年会議の次の日の朝、点数が確定し、素点一覧表を配る。


「蓬莱くん」


蓬莱くんに一覧表を配る。


チラッと蓬莱くんを見たら、完全にドヤ顔をしていた。


いつも眠たそうにしている顔はどこにいった!!


昼休みに職員室に来た蓬莱くん。


「ちょっと話いいですか?」


「わかった」


向かったのは数学準備室。


もうなに言われるのかは分かっていた。


数学準備室に入るなり


私の腰を持って蓬莱くんと距離が近くなる。


「1位取りましたよ?」


「ねぇ…近い……」


「付き合おう?」


「分かった、うぅ…うぅん…」


返事をしたらすぐにキスをされた。


軽くない。舌を絡ませるキス。


「蓬莱くん…ちょ…っと…」


息ができないくらいにキスをした。蓬莱くんはやっと離してくれた。


「蓬莱くん…私のこと好きなんだよね…?」


「じゃなきゃ、付き合おうなんて言わない。」


「そうだね…でもこれバレたら…」


「バレないようにしよう、でも俺一人暮らししているから。」


「え?そうなの?」


「うん、絶対に離さないから、なにがあっても」


「……」


「俺は遊びじゃないよ、今疑ってたでしょ俺のこと」


なんで8歳も年下なのに全部見透かせなきゃいけないの!?でも当たってるからなにも文句言えない。


「疑ってた」


「やっぱり…分かりやすい」笑


「そんなに年上をからかっちゃダメだからね!!」


「彼女をからかうのと馬鹿にするのとは全然違うから」


彼女…


5年ぶりに誰かの彼女という肩書きが加わった。


「今日俺の家にくる?」


「あ、まぁ、家で会うしかないね」


蓬莱くんはメモに自分の住所を書いて私に渡した。


「最後に」


蓬莱くんはまた私にキスをする。


甘いキス。


ダメな恋だと分かっているのに、なぜか止まらない。


ずっとしていたいと思ってしまう…


教師失格だと思っても蓬莱くんにはなぜか惹きつけられる。


私はもう超えてはいけない線を超えてしまった…
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