Bitter Sweet
なんとか頭を整理して、職員室に戻る。


道枝先生から、今回のテストの作成を私に頼んできたので私が作ることにした。


少し難しめに作ろうかな〜と思いながらテストを作成する。


昼休み。


昼休みはいつも絵梨花と学食で食べている。


私はうどん、絵梨花はとんかつ定食。


学食で食べていると、蓬莱くんが来て、学校中の女子が一斉に蓮斗くんを見る。


随分とモテているじゃん。


なのに、なんで私にあんなことを…?


もしかしてふざけて言った?


でも、遊びじゃないって言ってたし…


2週間後が怖い。


「咲良、ねぇ、咲良!!!」


「う、うん?」


「なにぼーっとしてるの?咲良も蓬莱くん気になるの?」


「そんなわけないでしょ!でもずっと授業中寝てるから気になるって意味で気になってる」


「それは気になってるじゃん、私の授業でもほぼ寝てるからね〜、天下の王子様」


「天下の王子様ってなに?ニックネーム?」


「そー、あまりにもモテすぎてそう呼ばれてるの、入学してすぐなのに。頭もいい、カッコいい。すごいわ天下の王子様。」



天下の王子様…


まだ入学して2ヶ月も経ってないのに天下の王子様ですか…


まぁでもモテてるのは事実。


私はその天下の王子様に告白された。


もしかして弄ばれてる?何回考えてもそうとしか思えないんだけど。


それでも私は入学してすぐの生徒になぜか気にしてしまって胸がざわついていたのは事実。


周りの女子生徒みたいに。


でもやっぱり、教師として気持ちを抑えるべきだった。


何度後悔しても後悔しきれない。


なんでもすぐパッと決める私の性格がこんな所で仇となるとは…


もうこうなったら蓬莱くんが1位を取らないことを祈るしかない。


でも全ては蓬莱くんの計画通りにいった。
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