悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~
第四章 皇宮図書館での再会

 ヴィルヘルムの口添えにより、ソニアと一緒に皇宮の図書館を利用してもいいという許可を与えられたレオンティーナはご機嫌であった。

「行くわよソニア!」

 午前中は家庭教師との勉強を終えたら、午後は皇宮の図書館だ。皇宮の図書館で調べたいことはたくさんあるのだけれど、父がつけてくれた家庭教師との授業もおろそかにしないのが約束だ。

「わ、私も行ってよろしいんですか?」
「当たり前でしょ。付き添いは必要だもの!」

 大公家の令嬢というものは、ひとりでは外出しない。護衛と侍女は必須だ。ソニアはまだ一人前ではないので、母の侍女のうち一人を借りることにする。
 その他ふたりの護衛を連れ、馬車に乗って向かった皇宮の図書館は、レオンティーナの記憶にあるのとほとんど変わらなかった。

(前世では、たまにしか来なかったけれど!)

 この図書館には、皇族達が買い求めた流行の小説などもおさめられている。
 昔の小説でも意外と楽しめるのだが、前世のレオンティーナはめったにここに来ることはなかった。
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