医者の彼女
検査の結果、中等度の喘息と診断された。

発作起きたし、要経過観察ということで、
しばらく病院のベッドで安静を取るように言われた。

和弥「朝もゼリー1口だけだったし、
昨日もほとんどご飯食べてないんだろ⁇」

…何で知ってるの…

和弥「…点滴しとくか。」

全力で首を振る。
もう手の甲に針を刺されるなんてゴメンだ。

和弥「そんなに拒否んなよ。痛いのなんて一瞬だろ?」

…その一瞬が嫌なんです。

そんな私の気持ちもお構いなしに準備をされる。

和弥「…手。」

私が手を引っ込めるよりも前に和弥さんの
手によって抑えられる左腕。

分かっていたかのように、ニヤリ…と
勝ち誇った様な顔でこっちを見る。

…悪夢、再び…

和弥「…すぐ終わるから。」

「っ…痛い…」

和弥「大袈裟。こんなの小学生でも黙って受けるから」

……

和弥「…俺の仕事が終わるまでここにいろ。
後で迎えにくる。」

点滴をさし終わると、そう言い残して
部屋を出て行ってしまった。

私は、昨日寝れなかったからか、
今更睡魔に襲われて、すぐに眠りについた。
< 33 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop