虹の彼方へ~幸せの再会~
洗面所から戻ると奈々が飲み物を用意していた。

凛にはジュース、蓮にはコーヒー。

窓からはキラキラ輝く海が見える。

ゆっくり時が過ぎていく…


「奈々。色々話したい事がある。けど何から話したらいいか」

「私も」

蓮は、その中でも1番知りたかった事を聞く。
「凛が俺をパパと呼んでくれて、凄く嬉しかった。そのままの意味で受け取っても?」

「間違いなく蓮の子。あの時妊娠が分かって、凄く嬉しかったの。ただ蓮の職業の事もあってすぐに言えなかった。その間に、週刊誌の騒ぎが起きて、私マスコミの人達にトラウマがあって、とにかくお腹の子の為に、都会を離れたかったの」

蓮は、奈々の手を握りしめ話を聞く。

凛は、蓮の膝の上でウトウトしている。あいた手で背中をトントンと優しくたたき眠りを誘う。

「蓮を信じていなかったんじゃないの。とにかくこの子を守りたかった。私が弱かったばかりに、蓮に辛い思いをさせてごめんなさい。ただあの時、不思議ときっとまた会えると思ったの。だからこの子が生まれてからは、テレビで蓮を見るたびに、この子にあなたのパパよ!と教えてきたの」








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