きみと秘密を作る夜

光と影



私たちは、暇さえあれば、互いを求めた。


寄り添って、ぬくもりを共有していなきゃ、自分を形作っているものが壊れてしまいそうで怖かったから。

晴人と抱き合っている時だけは、心の奥の奥にある空虚な部分が満たされるような気がしたから。




麻衣ちゃんは、しきりに私に、晴人のことを聞いてきた。


「ちゃんとクッキー渡してくれた?」、「ハルくん何か言ってたかな?」、「喜んでくれた?」、「ねぇ、リナちゃん」。

私は、知らぬ存ぜぬを貫き通したけれど、でも内心ではひどく優越感に浸っていた。



あんたの好きな晴人は、残念だけど、私とのセックスに夢中だよ、と。

< 60 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop