何億もの星に想いをのせて。〜何度だってあなたを〜

春の夢。


私はときどき夢を見ていた。


『花。好きだよ。』

顔が分からない。

あなたはだれなの?

私を呼ぶのはだれ?


『花が戻ってきますように。』

私を待っている、の?

『花っ花っっ。』

私を呼ぶのあなたは誰なの?

なぜ悲しそうに叫んでいるの?

あなたは何処にいるの?

ずっと探している。

私の失った記憶を。

でも、見つからなかった。

「星が綺麗だね!」

これは私。本当の笑顔で笑っている。

今の私はニセモノ。




< 5 / 356 >

この作品をシェア

pagetop