腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
天使に恋する幼馴染
まさかの再会。
それも結婚式が決まった直後の報告……。
あまりにも突然で、心の準備が全く出来ていなかった。

私、ちゃんと応対出来ていた?
不意打ちはやめてほしい。
あぁ、私、結構ショックを受けてるな……。

もうすっかり初恋から卒業したと思ってた。
でも……大して忘れられてなかったんだ。

言い様のない感情が溢れてきて、とても学校に戻る気になれなかった。

誰もいなくなった大聖堂に戻り、1番後ろの席に座る。

12月も半ばの大聖堂は底冷えがする。
さっきまでは、たくさんの生徒がいたから気にならなかったけれど、誰もいなくなると、冷蔵庫の中に居るみたいだ。

手足の感覚がなくなってきた。
でも、それでもそこを立つ気になれなかった。
まだ無理。
この感情を消化しないと、誰とも会えない……。

思いっきり、声を出して泣いてしまいたかった。
そうして、スッキリ忘れられたら良かったのに。

でも、それは出来ない。
さすがに誰が来るかわからない大聖堂の中だ。
でも耐えれば耐える程、涙が出てくる。

ただ静かに、涙が流れるがままにやり過ごしていた。きっとそのうち渇れるはず。

ギィ…

誰かが来た?
でも今の私は、振り返ることが出来ない。
こんな顔、誰にも見せられない。

「光……」
< 34 / 215 >

この作品をシェア

pagetop