「え!?」

一瞬、耳を疑った。

それだけじゃない。本当に、頭の中がフリーズしたようだった。

「だから、わたしと和彦(かずひこ)が結婚するの!さくらには一番に報告しようと思って……なにせ、幼なじみで友達じゃない。
そりゃ、カレと上手くいってないさくらには悪いけど……妊娠がわかったんだもの。それなら、って和彦がプロポーズしてくれたの」

夜景の綺麗な高級レストラン。窓際のセッティングされた席で、嬉しそうに報告してくれるのは 地元からの幼なじみで唯一無二の親友の香澄(かすみ)。その隣に腰かけているのは、今の今まで恋人と思っていた和彦。
彼は照れ臭そうな笑顔を浮かべ、こんな言葉を私へと放った。

「同僚の春日井さんには迷惑かけて悪いけど、香澄が産休に入るまでサポート頼むよ」

そう言って彼は、香澄の手をそっと握る。微笑みあう二人は、誰がどう見ても幸せなお似合いのカップルだ。

そう……今日和彦からプロポーズされるかと、期待に胸を膨らませてここへ来た私から見てさえ。