俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

祐世side6

美月を学校で見かけても声をかけずグッと我慢の日々を二週間、やっと待ちに待った美月に会える勉強会の日がやって来た。

今日は十時から夕方の五時まで七時間も美月と一緒だ。

もちろん受験勉強が目的だから真面目に勉強はする。
美月にかっこ悪い所も見せたくないし。

約束の十五分前に大翔の家に着いたが、まだ美月たちは来ていなかった。


「祐世、お前がホントに約束守って美月ちゃんに関わらないようにするとは思わなかったよ。本気なんだな。」

「ああ、今までの彼女とも全く違う。美月と付き合えるチャンスがあるなら何でもする。今まで考えも無しに遊んでた奴等とも遊んでない。まあ本格的に勉強頑張んないとヤバい時期に入ってきたしな。」

「もう十一月だもんな。俺も頑張んなきゃ、結構ギリギリなんだよなー。」


そんな話をしていたらチャイムがなった。

二週間ぶりの美月だ。

『おはよ』と声をかけると『おはよ。私、塾も何も行ってないから解らないところ教えてね。』とほほ笑んでくれる。そんな小さな幸せに浸っていると『小学生か!初々しいねー。』って朝倉が谷川とイチャつきながら揶揄ってくる。

うー、羨ましい。俺も美月と早くイチャつけるようになりたい。


五時までがっつり勉強し、大翔の両親が帰ってきたので俺たちも解散する事にした。
俺も美月たちと一緒に出ようとしたが『お前も一緒に歩いてるの見られたら学校での我慢、意味ないだろ』と大翔に言われ、俺だけ後で帰る事にした。


「祐世、俺の部屋行くぞ。」

「はいよ。」


三十分の時間を潰す間に大翔は次の勉強会の予定を組んでくれた。


「いいのか?また来週も家使わせてもらって。」

「あー、ダメな時は言うから。」

「でもなー。・・・・あっ、これどう?レンタルルーム。けっこう値段も安いぞ。一日借りても一人千五百円くらいか?」

「へー、そんなとこあるんだ。じゃあ来週二人に提案してみるか。」


それからも学校で美月を見かける事はあっても声をかけず我慢をした。

週に一度、勉強会で一日美月と一緒に時間を過ごすために。



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