【完】イミテーション・シンデレラ

Ａｃｔ １ アイドルの失敗。人気俳優とやらかした！

Ａｃｔ　１　　アイドルの失敗。人気俳優とやらかした！




私は今、レインボー柄に点滅する煌びやかなスポットライトの下に居る。


真っ白のレースに可愛らしいビジューが散りばめられている美しい衣装。

サラサラの黒髪は、衣装とお揃いの真っ白のレースのリボンでポニーテールに結ばれて、薄い化粧が施される。

睫毛はマスカラでバサバサに長く、けれどアイラインは引かない。
ピンク系のアイシャドウとお揃いのピンクのグロスがぷるんと唇を立体的に見せる。

でもウォータープルーフは必須。　汗でメイクが落ちちゃったら、みっともないからだ。　しかし余りメイクを濃くしないのは、私のしている職業には清純さが求められるから。

あくまでも素顔でも可愛い。　それは必須条件。


広いドーム会場で割れんばかりの声援がこだまする。

会場は赤色のサイリウムで包まれる。　何度見てもこの光景には鳥肌が立っちゃったりするものだ。

「みっさきちゃーん！」
「岬(ミサキ)ー！」
「みーちゃん！！」