御曹司は魔法使い⁉︎ ② 〜私達、結婚式を挙げます!〜
A terrace
翌日、香ちゃんは夜8時の新幹線で帰って行ったらしい。もちろん私達はお邪魔だから会っていない。
運良く、産気づいた患者さんもいなかったようで、連休明けまで穏やかな休日を過ごす事ができた。




仁貴の初節句は、両家のジジババも一緒に食事をすることになっていた。そのため、ヘブンリーゲートブリッジホテルの個室を予約していた。

ひと通り写真を撮りまくり、食事が進んだところで、私は宿題となっていたお色直しの件を、両家の母に相談することにした。

「あら、お色直ししないの?
花ちゃん、綺麗な衣装、たくさん着たくないの?」

「うーん。せっかくウエディングドレスを作るのに、なるべく長く着ていたいなぁって思うんです。」

「でも花、一度も衣装を替えないとなると、ホテルの披露宴会場じゃ、お客様がくつろぐ時間もないんじゃないかしら?
それに花嫁さんって、あまりお食事を食べるイメージないからね。お色直しをしないからって、バクバク食べられないでしょう。
まあ、カジュアルなパーティなら、皆さんと一緒に食べたり、お話してくつろいだりするのもアリとは思うけど。」

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