天色ガール
と、なると。
「アメが“天色”を抜けた理由は、“アイツ”が絡んでるとしか考えられねぇな」
「チッ、なんでアメさんが…っ!」
ガンッ!!
勇が近くにあったテーブルを拳で叩いた。
ガラス素材だったためか少しヒビが入っている。……あとで給料から弁償代引いておくか。
「ッなんで、なんでアメさんは俺らのことを頼らねーんだよ!!」
勇が悔しそうに顔を歪めて、声を吐き出す。
……確かに、アメは俺らのことを頼らない。
なぜか?と聞いたら、きっとあいつは“もうこれ以上迷惑は掛けられない”とか馬鹿みたいなことを言うんだろう。
そんなこと、俺らは一切気にしないのに。
だから。
「屋上にいる“アイツら”に賭けてみようぜ」
────もう誰でもいいから、あいつを救ってやってくれ。