天色ガール
学校に着く頃、もう怠さはほとんど無くなっていた。
いつもすぐに治るんだ。
「…行きたくないなー」
騒がしい教室に行くことを考えると自然と足取りが重くなる。
姫の件断らなきゃだし、屋上行くか。
あたしは煩い生徒たちに見つからないようコソコソしながらも全力疾走で屋上に向かった。
───ガチャ。
ドアを開けると、まだホームルーム前なのに五人とも屋上にいた。
え、早くない?溜まり場らしいから来るまで待つつもりだったんだけど。
「雨貝さん!」
あたしに気づいた想乃が爽やかスマイルで手招きしている。
…そこに行けと?