ずっとあなたが好きでした。
side 潤
「えっ!?」

お風呂からあがって、買ってきた弁当を食べ始めて…
ふと、スマホを見たら、大西さんからLINEが入っていて……



『良かったら、今度映画に行きませんか?
広瀬さんのオススメの映画を見たいです。』



まだ知り合ったばかりなのに、いきなり映画って…
そんなに積極的な人には見えなかったから、ちょっと意外な気がした。



もちろん、嫌なわけじゃない。
ただ、どこか信じられないだけだ。
あんなに素敵な大西さんが、僕みたいに冴えない男を誘ってくれるなんて…



(どうしよう?)



もしかして、社交辞令?
まともに返信したらだめなのかな?
しばらく考えて、僕は返信を打った。



『大西さんは、どんな映画がお好きですか?
やはりラブロマンスとかが良いですか?』



本気で誘ってくれてるのかどうかわからないから、少し話をはぐらかせてみた。



『私はあんまり映画に詳しくないから、どんなのが好きなのかもよくわからないんです。
だから、ジャンルはなんでも構いませんよ。』



微妙だな。
本当に行きたいのかな?
映画に詳しくないってことは、映画に関心がないってことじゃないのかな?
なのに、映画に行きたいって、無理してるんじゃないのかな?
僕はますます混乱した。
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