白いジャージ ~先生と私~

大好き・・


「・・ありがと・・まぁ、嬉しくないわけじゃないけど、好きだと言われても断るしか道がないからな、俺らって。」


先生の言葉はどんどん私の心の中に染み渡り、静かな悲しみが広がる。


やっぱり・・・ムリなんだね・・


「・・誰にも言うなよぉ、彼女いないこと。お前を信じて話したんだから。」

嬉しいそんな言葉も、今は涙が出そうに悲しかった。


生徒・・だもんね。

先生・・だもんね。



「これも、お前だけに話すけど・・・俺、そろそろ転勤あるかも・・」

私は、Wショックで、涙がこぼれ落ちそうになる。

先生の左腕を掴んで・・


「ヤダ!!!!絶対ヤダ!!!お願い・・先生・・遠くに行かないで・・」


私は、涙こぼしながら先生の目を見つめてた。


困ったように、先生は眉毛を下げながら言った。

「そうだな・・お前のスーパーマンだもんな。いつでも、助けてやれる距離にいないとな。」

そう言って、先生の腕を掴む私の手を引っ張った。



そして・・

私の頭を先生の胸に引き寄せてくれて・・・


「どこにも、行かないよ・・」


先生は静かな声でそう言ってくれたんだ。


「せんせ・・せんせい・・あた・・し・・・先生がいないと・・だめ・・」

涙で声にならない私の言葉に先生は頷きながら、右手で私の頭を優しく撫でる。


「・・うん・・・そうだな・・俺も、お前みたいな生徒置いてはいけないよ・・」


先生・・・

もう・・だめ・・・限界。


もう止められないよ・・・
< 42 / 480 >

この作品をシェア

pagetop