運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~
シャンプーやトリートメントはその日の気分によって変えている。
今日は何となく甘い香りの物を選ぶ。

現在28歳。
短大を卒業してから仕事に打ち込んできた綾乃。
いろいろと自分のメンテナンスにかけるお金の余裕はある。

あまり趣味もない。普段は食事にもあまりお金をかけず、むしろ食べ損ねる可能性の高い昼食は家からおにぎりとお茶を持参する程度で、朝食も食べやすいスムージー程度。唯一、金曜の夜に大好きな近所のレストランで好きなものを好きなだけ食べるというご褒美が楽しみだった。

両親は父が高校生の時に病気で亡くなり、母も3年前に病気で亡くなった。

綾乃には兄弟はいない。
祖父母もすでに亡くなっていて、時々親戚のいとこや叔父たちと会う程度で、家族と呼べる人はいない。

家族を失ってからも支えてくれていた短大時代から付き合っていた彼氏は・・・
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