天才か、狂人か。     ~変 態 化学教師、野球部の監督にさせられる~

後編




教頭 杉下先生
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“リリリリリリリリ!!!!!!”


!?
・・・ま・・またか!!!!

慌てて職員室を飛び出す・・!


“え・・また火事?”
“ちょ・・逃げたほうがいいんじゃね?”


まだ校舎に残っていた生徒達からやがて、悲鳴にも似た動揺が起こる・・!


「みんな!落ち着いて校舎の外へ!

走らなくて大丈夫・・!
二次災害に気をつけてください!」


生徒達を落ち着かせて、
私は一目散に化学室へ・・!






“ガラガラ!!”


「阿部先生!!」


「・・・・・・・・・・・・・。」


既にセルフ消火活動は終わったのか、
消火器を床に転がせた状態で・・


“どんな闇実験してたんですか!?”
とツッコミたくなるほど・・


ビーカーと丸底フラスコを両手に持ったまま、髪の毛が爆発して・・

若干アフロヘアーになって固まっていたその男へ声を掛ける・・。



「阿部先生・・またですか!?」


「・・・・・・・・・悪くない。」


“いやどえりゃあ悪いわ!!”
とツッコミたくなるほど・・

様子を見に来た私に目もくれず、

ニヤリと笑いながらビーカーと丸底フラスコを机に置いて、

ノートPCに何かを書き込む阿部先生へ説教を食らわした後、


・・・理事長には申し訳ないが・・

恐らく消防署から、“またかゴラァ!!”とどえりゃあ叱られるだろうから、

対応はあの人に任せちゃおう・・。




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