騎士(ナイト)に チェックメイト
貴方への想い
「ありがとうございました。お気をつけて」
そういってお辞儀をしお客様をみおくった時入り口からバイクが2台入ってきた。
「いらっしゃいませ」
あちこちからその言葉が飛び交う。
給油するために誘導されたバイク。
一台は樹くん。もう一台は知らない人だがおそらくお友達だろう。
そう思い店内のレジから駆け足で外に出た。
「いらっしゃい、満タンでいい?」
「うん」
「こっちのバイクも入れますか?」
「あ、お願いします。満タンで」
「わかりました」
そう言ってちゃっかり2円引きをしてレギュラーを入れる。
「おともだち?」
「そう!中学の頃のダチの酒井良吾」
「あ、どうも」
「こんばんは、水神です。」
「いやいや、よそよそしいから」
「ごめん」
そう言って笑えばお友達も笑ってくれた。
「9時まで暇だから付き合ってもらってる」
「ひどっごめんね良吾くん。」
「いやっいいんすよ。樹が自分から女の子迎えに行くとか今までなかったからどんな人なのかなって興味あったんで」
「こんなやつでますますすいません」
「いや、超可愛いっすよ。こりゃ樹も四六時中側にいないと心配だわ」
「うるせぇよ」
そういって目をそらされる。
自分から女の子を迎えに行ったことがないと言う発言と、この話を否定しない樹くんに私の胸はまたドキドキな特別感でいっぱいになった。