「さあ、話はつきました。殿下は執務室へお戻りください」

 不満顔のエリックは有無を言わさず追い出され、マリーはイーサンとふたり。

「あのー。私も明日から聖獣の世話係の仕事があるみたいなので……」

 自然な流れでお(いとま)しようと思ったのに、そう上手くいかない。

「マリー様、今晩のご予定は?」

「特に……なにもありませんが」

 どうしてイーサンに、予定を確認されなくちゃいけないの。これも監視の一環?

「それでしたら、晩餐にご参加くださいませ」

 仰々しく頭を下げて言うイーサンに、警戒心を抱く。

「なんの、晩餐でしょうか」

 嫌な予感がして仕方がない。

「エリック様の婚約者候補を、一堂に介したものです」

 声を詰まらせ咳き込むマリーに、イーサンは追い討ちをかける。