LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
その軽トラの一台に、私と篤とその篤が斗希と呼んでいた人物が乗る。



その斗希さんが運転していて、
助手席に篤。


私は後ろの席で、花子を抱いて座っている。


その斗希さん、他の篤の後輩達と違って、なんというか普通。


いや、顔はけっこうイケメンなんだけど。


篤の後輩達は、篤と同じくけっこう悪さしてそうな風貌なのだけど、
斗希さんは普通に大学生とかに見える。


髪も黒いし。



「篤、お前これからはもうちょっと真面目に生きろよ」


「は?俺は今までも真面目に働いてたつーの」


篤にお説教のような事も言っていて、
本当に篤の友達なのかな?



「お前、斗希がイケメンだから、色目使ってんじゃねぇぞ!」


私がその斗希さんをジーと見過ぎていたからか、
篤が振り返りそう怒鳴る。


「べ、別に、イケメンだから見てたわけじゃないし!
篤の友達にしては、凄くまっとうそうだから、不思議で見てただけだし!」


その言葉に、斗希さんは笑っているけど、
篤は眉間の皺をさらに深くした。


「確かに、こいつは俺のダチの中では、唯一まともかもしんねぇ。
T大で将来は弁護士になるとか言ってるしよ」


T大生…。


日本最高峰のその大学名に、
絶句してしまう。


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