碧天の下で、純白の球、夏に泣く。
夏夜、事実

side 斗蒼



「‥日向くん。
あの公園で話したいことがあるの。」


「だから、座ろ?」と言う風早さん。

「あぁ、いいよ。」


もうほとんど夏だから、涼しい夜。
でも、なのに俺は、変な汗をかいていた。


「‥。」

「‥。」



座ったはいいけど、話ってなんなんだ‥?




考えて思い当たることは、『別れ話』だけ。


だって
いつも部活が終わるまで待ってくれているし、
俺は勝手にキスしたし、
お姫様抱っこで保健室に連れて行くとか、
嫌だったんじゃ‥。


「日向くん、あのね。」

「な、何かな‥。」

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