どうにもこうにも~出会い編~
 三宅先輩とシフトがかぶることは時々あったけど、彼も今まで通りで、私も今まで通りで何も変わっていない。私がそう思っているだけで、彼は違うのかもしれないけど。

とにかくバイトはいつも通りで、ただひとつ違うのは、西島さんはそれからもずっと店に来ていないということだけだった。私はいつも彼が座っていた端のカウンター席に、彼のいた痕跡を探していた。


もう彼は戻ってこないと分かっているのに。



彼と過ごしたわずかな思い出を毎日のように何度も反芻し自分を慰めた。

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