双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
『あなたに触れたい』
「きゃー! 久しぶりだね、星斗君に星七ちゃん! やだ、ふたりともちょっと会わないうちに大きくなっちゃって」

 引っ越してきて二週間が過ぎ、星斗と星七もこっちでの生活にすっかり慣れてきた頃、公佳が遊びに来てくれた。

 しかし会うなりハイテンションの公佳に、星斗と星七はびっくりして私の背後に隠れたものだから、公佳はがっかりした様子。

「残念、ふたりに嫌われちゃったみたい」

「ううん、そんなことないよ。ただ、びっくりしただけだと思う」

 あまりに公佳が悲しそうに言うものだから、慌ててフォローに入った。
 しゃがんで双子と目線を合わせた。

「星斗、星七覚えていない? ほら、ママのお友達の公佳ちゃん。会ったことあるでしょ?」

「うーん……」と唸りながら首を捻る双子。
 どうだろう? 最後に会ったのは半年以上前だし、もう忘れちゃっているかな。

 公佳と双子の答えを待つこと数十秒、星斗と星七は同時に首を横に振った。

「わかんなーい」
「わかんないよー」

 双子の答えを聞いて、公佳は肩を落とした。

「そっか、そうだよね。じゃあうちの圭(けい)のことも覚えていないかな?」

 さっきの双子同様、公佳の後ろに隠れているのは一歳になったばかりの公佳の息子、圭君だ。

「圭、ほらおいで」

 圭君を抱っこして公佳は双子の紹介してくれた。
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