双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「星斗君、星七ちゃん。うちの圭と仲良くしてくれる?」

 公佳が聞くと、星斗と星七はお互い顔を見合わせた後、満面の笑みで答えた。

「うん、けーくんよろしくねー」

「いっしょにあそぼう」

 双子に手を引かれ、仲良く三人で遊び始めた。

「うそ、人見知りが激しい圭がもう笑顔で遊んでるなんて。すごいなぁ、星斗君と星七ちゃんは。ふふふ、とくに圭は星斗君のことが気に入ったみたい。さっきからずっと後をついて回ってるし」

「本当だ」

 珈琲を飲みながら三人の遊ぶ姿を眺めていると、実に微笑ましい気持ちになる。
 でもちょっと意外だな、こういう時に面倒見がいいのは星七だと思っていたから。実際は星斗のほうが気遣いができる。

 星七はマイペースな性格なのかも。自分が遊びたいもので遊んでいるし。
 シンクロする時もあるけど、性格はまったく違う。少しずつ自我が芽生えてきて、成長する一瞬一瞬の姿を見逃せないな。

「それにしてもすっごい豪邸だよね。本当にここで合っているのか何度も星奈から送られてきた住所を確認しちゃったよ」

「やっぱり? 実は私もいまだにこの家に住んでいるって実感がなくて。すごいところだよね」
< 145 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop