悪魔が気に入るお飾り人形!
※ 絆はレイさんの温もり
レイさんは嬉しそうに私を抱きしめてくれた。すごく温かくて、気持ちがフワフワする。

「……にしても、あのアニキ…俺のホタルに…!!自分は高貴な魔族の娘たちをはべらせてたくせに…!!」

レイさんはそう言ってるうちに、私を抱きしめる腕に力がこもる。

「れ、レイさん…痛いです…」

「…まさかアニキ…!!」

いきなりそう言うと、服が無くなった私の身体を隅々まで見た。

「や……恥ずかしい……」

「アニキに本契約されてたら大変だ…!!」

レイさんは真面目な顔で、私に言った。

「本契約…??」

「前に『仮契約』だって言ったろ、お前が一人で外に出たとき!本契約だと、お前に何が起きてもアニキにバレるし、ホタルがアニキのもんになっちゃうんだよ!!」

「そんな…!」

「あの時、俺は魔力が少なかったからな……」

レイさんがすごく悔しそうにした。

「レイさんがいい…!他の人は嫌……!!」

「俺だってお前を取られるなんて、嫌に決まってる!!しかもあのドSアニキに、あんな済ました顔でホタルを!!…腹が立つ…!!もう俺は戻らない…!お前に契約までされてないか調べるだけじゃなくて、俺が抱き直そう!!」

「あっ……」

レイさんが私をベッドに寝かせ直した。してくれるんだと思ったら、レイさんはそのまま手を止めて、私を真剣に見て言った。

「…もう無理やりはしない…ホタル、俺にされるのは、嫌か…?」

私は泣きながら首を横に振った。

「ホタル、泣いてる……」

「ち、違う…の……心配、してくれて…嬉しい…から……レイさんと…なら…嬉しい…!」

「絶対痛くはしない…かわいいお前のためだからな…!」

私がレイさんの顔を見て頷くと、レイさんは優しく笑って、私の身体に何度もキスした。

「んっ…」

「…印は無い…アニキにホタルを取られてないようだ…良かった…!!」

何度も口付けられて、抱きしめてくれる。すごく嬉しくて、なんだか身体がとろけそうだった。

(こんなに心配してくれて…嬉しい…!)

「かわいいな、ホタル…好きだよ!」

「嬉しいです…!私もレイさん好きです…!」

「ありがとうホタル…!」

私とレイさんはその夜、お互い好きだって言い合いながら抱きしめ合った。


「はあ、はあっ、痛くないかホタルっ!?」

「あぁっ…い、痛く…ない、ですっ…!」

「かわいいホタル…!服着てなくても、好きだ…!」

(優しくしてくれるレイさん…私がいられるのは、レイさんのおかげ…)
「私、嬉しい…!レイさんのおかげです…ありがとうレイさん…!」

それを聞いたレイさんが、すごく嬉しそうに笑った。

「…ホタルが笑った…!!ずっと、強い感情が出ても泣いた顔ばっかりだったけど、笑った顔、いつもよりもっとかわいいな!!」

(笑ったんだ…私…。レイさんが喜んでくれた…!)
「すごく…嬉しいです…!」

レイさんは嬉しそうに笑って私の頭を撫でて、二人重なり合って眠った。
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