LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
やって来たのは、私の兄瑛太の経営するイタリアンのお店。


このお店に来るのも兄に会うのも、
あの結婚パーティー以来。


兄のお店は金曜日の夜だからか、それなりに賑わっている。


私と篤さんは、カウターに並んで座る。


その篤さんの横に、篤さんの親友の斗希さんで、その隣がホストのケイさん。


元々、男三人でご飯でもって話だったみたいだけど、私の兄の店に行こう、となり。


なら、私の事も、と、斗希さんかケイさんかのどちらかがそう言ってくれたみたいで。


その厚意に甘えて、私も此処に居る。


「なんだか、昔を知ってるだけに、
凄い三人が揃ってますよね?」


キッチンのカウター越しに、兄はそう話し掛けている。


それは、私を除く三人に。


「篤さんは篤さんで俺らのリーダーだったし、その相棒の斗希さんは、生徒会長なんかしながら、裏の顔が有ったりで。
村上さんの事も、あの中学の村上圭也だけには、絶対関わるな、とか色々言われてたから」


「昔は俺、なんでもアリだったからねぇ。
人さえ殺さなきゃ、何してもいいみたいな。
けど、卒業してからも周りから色々話が耳に入って来てたけど。
瑛太君の名前、よく聞いたけど」


そう兄に話しているのはケイさんで、
結婚パーティーの時は、兄は忙しそうで私達とあまり会話をしていなかったけど。


今日は、そうやって会話を楽しんでいる。


きっと、私は邪魔なのかな?と思うけど、
そうやって昔の話を聞いているのが楽しい。


昔の篤さんの事を思い出して、懐かしくて。

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