LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~
私は篤さんに言われたようにシャワーを浴びて、
寝間着になるような着替えを篤さんに借りて着る。


そして、トイレを借りて、
妊娠検査薬を使った。


その、くっきりと陽性反応が出たそれを持って、
ソファーに座っている篤さんの横に座る。


「篤さん、私妊娠しているみたいです」


なんだか、まだ信じられない。


言われてみると体調が悪いけど、それ以外特別体に変化がないから。



「だろうな」


篤さんは分かっていたからか、
特に驚いてもいない。


驚いてはいないけど、
私の妊娠について、どう思っているのだろうか?


「とりあえず、今日は寝るか。
話は明日だ。
俺、明日仕事だしよ」


「明日、仕事なんですか?」


「ああ。
午前中で終わるとは思うけど」


今の時刻は、深夜4時を回った所で。


土曜出勤だから、始業は多少遅いかもしれないけど、
今からならあまり眠れないかもしれない。


私のせいだよな、それって。


それに、今日、篤さんはケイさんのお店に、
タクシーで迎えに来てくれた。


お酒を飲んでいるから、と。


そうやって、家でのんびりとしていた所を、私のせいで。


篤さんは、既にもうお風呂に入っていたのか、会った時からシャンプー等の香りがしていて、
多分、もう寝るだけ、みたいな状態だったのかもしれない。



「とりあえず、先にこれだけは言っておく」


「なんですか?」



「結婚しよう」


その、篤さんの突然のプロポーズに、
一瞬、時が止まったように頭の中が真っ白になった。

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