旦那様は征服者~琉聖編~
琉聖“しか”いない
それからどのくらい経ったのだろう━━━━━
もう…日にち感覚もなくなっている、小梢。

「小梢、おはよ!」
「おはよ、琉聖」
「昨日も可愛いかったなぁ、小梢…」
「だって、琉聖が止まらないんだもん」
「だってぇ、小梢のこと好きすぎて、小梢が可愛すぎて止まらないんだもん!激しくなっちゃう!」
そう言って、ベッドから下りようとする琉聖。

「え?琉聖!?どこ行くの?」
「ん?昨日、言ったでしょ?今日は仕事行かなきゃいけないの!」
「やだ!ここにいて?」
「ごめんね…でも、すぐ帰ってくるよ?」
「嫌!!ここにいて?
いい子にするから!」
琉聖にしがみつく、小梢。

「んー?じゃあ…帰りに小梢の好きなケーキ買って帰るよ?」
「嫌!!ケーキいらないから!琉聖がいい!」
「うーん?困ったなぁ…」

困ったなぁと言いながら、琉聖はこれ程ない狂喜を感じていた。
本当の意味で、小梢が琉聖“しか”欲していない。
琉聖のこと“しか”考えていない。

こんな幸福なことはあるのだろうか。

「小梢、キスしよ?」
「うん。
ンンン……んぁぁ…」
長く深いキスで小梢の意識が薄れていく。
最近小梢は、キスだけで酔ったように意識がなくなるのだ。

パタンと身体に力が入らなくなった、小梢。
その後、睡眠薬を嗅がせて琉聖は仕事に出た。

仕事の日は、いつもこんな感じで小梢をおとなしくさせ出かける。

そして仕事が終わり帰ると、玄関にちょこんと座って待っているのだ。
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