✾~クールな天才脳外科医と甘~い極上の結婚を~✾
相変わらず多忙なのにわざわざ時間割いて来てくれたのね……。

朝陽君とは、私が彼の病院に勤めて間もない頃、人気のない旧棟の屋上でたまたま顔見知りになり、いつからか一緒に空を眺める仲になった。

初対面の印象は、"彫刻が生きてる!"

私の人生史上ダントツNo.1の美しすぎる顔面との出逢いに感動! まさに人類の奇跡!!!

いつか美術の教科書に彫刻像として掲載してほしい! と本気で思ったくらい。

でも繊細で上品なルックスとは正反対に、心臓は束子じゃないかと疑うほど自信満々で怖いもの知らずに加え、鍛えられた細マッチョのアンバランスさに驚き!

何よりも彼の男気に触れる度にどんどん惹かれていった。

あれから五年……理由はともかく彼から『お前以外抱きたくない』『誰よりも莉子を幸せにしたい』なんて台詞、私のお花畑脳内だけの事と信じていた。

……でも信じてみたい。

彼と新たな未来の扉を開けてみたい。

女の幸せフルコースなんて贅沢言わない。

ただ彼の隣で笑って穏やかな時を感じる……それだけでもう充分贅沢すぎ。
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