暴君王子の恋の瞳に、私は映らない



拒絶したいほど、大嫌いな女かぁ。


完全に、嫌われちゃったなぁ。





痛い。

どこもかしこも。



突き飛ばされた時に、石が刺さった手の平も。



切り株にこすりつけてしまった

私のふくらはぎも。



憎しみの目で睨まれ続けた、私の瞳も。



頭も。

心も。

細部の神経も。



痛くて痛くて、たまらない。





鞭光君のこと……

大好きだったのに……




嫌われたくなんて……

無かったのに……





涙……止まんないよ……





< 375 / 537 >

この作品をシェア

pagetop