愛してしまったので離婚してください
まだ、私も自分自身の体の状態を知ったばかりで、これからどうなるかを知らない。
医師としての雅の判断にゆだねるしかないけれど、雅はまだ何も決定的な治療方針は話してこなかった。

夕べの雅の姿を見ても、雅も悩んでいるのだとわかっている私はあえて自分の体の事やこれからのことを話題にするのをやめた。

自分でもわかっていない状況で自分の体のことを両親に話せない。

雅もそれを理解していて、私からではなく雅から両親とはこまめに連絡を取り合ってくれていた。

「今夜は何食べようか。」
「・・・うーん。」
「さっぱり系がいい?」
「・・・うーん。」
吐気はないものの、これが食べたいという何かが見つからない私。
食欲はないままだ。ただ、お腹の赤ちゃんのために必要な栄養を口から入れるような感覚で最近は食事をしている。
< 149 / 251 >

この作品をシェア

pagetop