西岡三兄弟の異常な執着
真白
三男の真白は、ワガママで甘えん坊な20歳。
それでいて、黄河と朱雀が大好きなブラコンだ。

特に黄河を慕っていて、何でも黄河の真似をする。
いつも黄河の背中を追いかけ、くっついていた。

部屋のインテリアから、服装、香水や煙草、飲酒の種類など…………全て黄河とお揃いである。

そして基本的に、黄河と朱雀の言うことしか聞かない。
仕事も黄河にくっついて、黄河の言われた通りにしかしないのだ。

その上…三人の中で一番喧嘩が強く、喧嘩っぱやい。
なので昔から、頭に血が上るとすぐに手が出るのだ。

山田に花苗を傷つけられ名前を呼ばれた時も、近くにあったガラスの灰皿を山田の頭に投げつけたのは、他でもなく真白だ。
そして花苗のことも、大切に思っていてよく甘えるのだ。

そして今日も━━━━━━
「苗~!遊んで~!」
「うん、でもちょっと待ってね!
今いいとこなの!」
花苗は庭で花の手入れをしていて、黄河、朱雀、真白は近くの東屋で煙草を吹かしながらお茶をしていた。

黄河と朱雀は、花苗の手入れをしている姿を見るのも好きなので、花苗が満足するまで穏やかに待つことができる。
でも真白は、だんだん面白くなくなり花苗を呼びつけるのだ。

「ダメ!早く来て!!」
「お願い!もう少しだけ!」
「苗!!」

「真白!!もう少し、待ってやれ!」
「えーー!黄兄ちゃんだって、つまんないでしょ?」
「そうでもないぞ!花苗の手入れする姿、可愛くて小動物みたいだ。見てて飽きない!」
そう言いながら、花苗を優しく見つめた黄河。

「朱兄ちゃんは?」
「ずっと見てたいくらい、可愛いよ!
まぁ…可愛すぎて触れたくなるから、もうそろそろこっち来ないかなぁとは思うけど!」
朱雀は、頬杖をついて愛おしそうに見つめた。
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