みうとうみ               ~運命の出会いは突然に~
エピローグ・1年後
 休みの日にわたしが英語を教えて、その他の科目はテレビやYouTubeの受験講座の動画を見て独学している。

 大洋はずば抜けた理解力の持ち主だ。

 こちらが1つ説明すると10理解してくれる、とても教えやすい生徒だった。

 中学のとき、きっと成績が良かったはずだ。

 多くの子どもを教えてきたから、資質を見抜くことは難しくなかった。


「はー、疲れたー」と言うと、ベッドのところまで行って、ばたっと突っ伏した。
「みうさーん」猫なで声で呼ばれる。

「なーに」

「ね、だいぶ頑張ったし、ご褒美くれる?」
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