Stargazer
「先生にあの時の続きを話すために、ここに来ました」

まだ驚いた顔をしている先生を抱き締める。先生の服からはふわりと花の香りがした。この洗剤の香りも変わっていない。一気に気持ちが込み上げる。

「先生、好きです。ずっとずっと、あの頃から好きです。先生がいてくれたから、私は星が好きになって、夢を描けた。自分でロマンスを掴んだんです。でも……」

家を飛び出してから、私は少しわがままになってしまった。ようやく幸せな日々を手に入れたのに、まだ足りないと心が叫んでいる。

「先生がほしいんです。ねえ先生、私はもう子どもじゃない。先生と今度はロマンスを探したいの」

先生をジッと見上げると、暗い中でも先生の頬が赤く染まって、照れているのがわかった。乱暴に自身の頭を掻き、先生は口を開く。

「全く、俺のお姫様はどこでそんな男の落とし方を覚えたんだか……」

こと座が輝く中、私と先生の唇が重なる。再会と、二人の愛の始まりを祝っているかのように思えた。




シュリアク(こと座のβ星)の星言葉 
「突き進むロマン」
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