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「お母さん、ありがとう」


「いいのよ。ほらしゅんちゃん、ママ帰ってきたわよ」


「ままー!」


「隼輔、ただいま」


「とってもいい子にしてたわ。ずっとにこにこして全然泣かないからこっちがびっくりしちゃった」


「えー、隼輔、えらいねぇ」


「えへへ。ままだーいすき!」


「あらぁ、幸せそう。やっぱりママには敵わないわね?」



翌日の昼過ぎ、実家に向かうと隼輔が一目散に走ってきて両手を広げて抱っこアピールをしてきた。


それに応えて抱っこしながらギュッとしていると、私の後ろを見た隼輔が



「あ!しゅーや!」



と声を上げて目の前を指差した。



「……あら?貴方は……」


「……ご無沙汰しております。鷲尾です」


「あらぁ!隼也くん!?まぁ、大きくなったわねぇ」



私の後ろにいた隼也は恐る恐る私の隣に並びお母さんに手土産を渡しながら頭を下げた。



「しゅーや!しゅーや!」



隼也を見つけてよほど嬉しいのだろうか、すぐに私から隼也の腕の中に移った隼輔。


それを見てお母さんが不思議そうな顔をするものの、隼也と隼輔の顔を見比べてすぐに目を見開いた。



「……お母さん。隼也が隼輔の父親なの」


「ご挨拶が遅れてしまって申し訳ございません」


「驚いたわ。……二人とも、時間はある?中に入りなさい」



事情を理解したらしいお母さんに促されて隼也と頷き合って中に入る。